『犬神家の一族』
『犬神家の一族』は、推理作家・横溝正史が1950(昭和25)年に発表した長編推理小説です。最初は、当時発行されていた大衆誌『キング』への連載という形で発表されましたが、1970年代には角川書店から文庫本として発売され、同書店がきっかけとなった横溝ブームの火付け役の一つにもなりました。
小説が発表されたのと同時代の信州・那須を舞台に、財界の大物だった犬神家当主の莫大な遺産をめぐって発生する凄惨な連続殺人事件と、その謎に挑む名探偵・金田一耕助の活躍を描いたものです。地方特有の因習や血縁の因縁、死体を何かになぞらえて装飾する「見立て殺人」など、横溝作品の特徴が満載された作品に仕上がっています。
そのため、一般的な知名度や人気も高く、小説が発表された数年後の1954年に初めて映画化されて以来、横溝作品としては『八つ墓村』に次いで最も多く、映画やテレビドラマとして映像化されました。また、つのだじろうらにより現在までに5回漫画化されています。